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日銀の量的緩和策解除について 2006年3月

 日本銀行が、量的緩和政策の解除に踏み切りました。約5年間続いてきた異常ともいえる金融政策にピリオドがうたれたわけで、正常化に向けて、一歩踏み出したといえるでしょう。

 そもそも、金融政策は、政策金利の上げ下げを行うことにより調整するのが本筋です。景気が低迷し、資金量が多く必要であれば金利を引き下げ、資金供給を豊富にする。景気が過熱しすぎそうであれば、金利を引き上げ、資金量を減らすというのが、本来の金融政策です。

 量的緩和は、金利を0%にしても、景気が底割れする懸念があるという異常事態の中で、金融機関に必要以上の資金を供給して、より一層の金融緩和の効果を狙った政策でした。ゼロ金利そのものも、異常ともいえる状態ですが、それにも増して、必要以上の資金供給を行うというのは、まさしく異常な状態であったといえます。

 2001年3月の導入当時は、デフレは続き、銀行は多額の不良債権を抱えていました。また、日本という社会が硬直化し、企業も人的過剰、設備の過剰、債務の過剰といった3重苦にあえいでいる時期でした。

 現在、景気回復は道半ばとはいえ、当時とは大きく状況は異なっています。銀行の不良債権償却にはメドがつき、企業の体力もある程度回復してきました。いわば、正常な状態に戻りつつあるといえます。

 今回の解除に関しては、景気の面からの反対論もありましたが、経済が正常な状態に戻りつつある以上、金融政策も異常な状態を脱し、本来あるべき姿に戻すのが筋だったといえます。その意味では日銀の判断を歓迎したいと思います。

 異常な金融政策による景気回復ではなく、正常な金融政策下での景気回復が行われてこそ、日本経済の体力は大きく上向くのではないでしょうか。解除したものの、株価が上昇したのは、市場から好感を持って迎えられたことの証だと思います。

 今後は市場の動向をにらみながら、機動的な金融政策を行うことを望みます。

 ゼロ金利は続きますが、今後長期金利の上昇は避けられない状況となるでしょう。巨額の国債を抱える国は、小泉内閣の構造改革をより加速させ、再建を進めるべき義務を課されたと考えています。


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