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人民元切り上げについて

 中華人民共和国の通貨である人民元の切り上げが行われました。

 これまでは、固定相場制を採用しており、中国の国際競争力の高さに比べ、通貨である元のレートが低すぎるとの批判が国際社会の中で高まっていました。レートが低すぎるということは、中国の国内産業にとって、極めて有利な状況であり、国際社会に対する責任を果たしているとはいえない状況でした。

 中国人民銀行は、米ドルで固定されていた人民元の為替レートを対ドルで2%切り上げると発表しました。今後は、一定の範囲内で変動させる通貨バスケット方式(管理変動相場制)を採用するのだそうです。

 経済成長に伴い、中国の国際競争力は経済面から見てもすさまじい発展をしており、人民元の固定相場制は限界が見えていました。変動相場制への移行議論すら拒否していた国ですから、一定の評価を与えることはできるでしょう。

 さて、我々の生活にどの様な影響があるのか考えますと、今回の2%程度の切り上げでは、日常生活にさほど大きな影響はないでしょう。ただ、私たちの生活の中には中国製の製品があふれており、今後の中国当局の動きは注視して行かなければならないといえます。

 なぜなら、元が安すぎたことが、中国の国際競争力を強め、安価な中国製品を国際市場にあふれさせました。このことが、日本経済をデフレに陥れた一因でもあり、わが国の国内産業の空洞化を起こし、賃金引下げを招いたといえます。

 今後の動きがつかめない状態では、中国に進出する企業にとっては大きなリスクをはらんでいることも考えなくてはなりません。アジア圏の経済にとって、中国が大きな力を持っていることは確かであり、為替の制度においても、国際的な責任を果たせる制度に改革がなされるよう、動きを注視していく必要があると考えています。


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