活動報告

予算委員会分科会にてレアメタル政策、事業承継について質問 2008年3月


薗浦 レアメタルは、液晶テレビ、パソコンなど我が国産業に必要不可欠だ。我が国のレアメタルの確保、それからレアメタル鉱山の開発についての全体像の大臣の認識から伺いたい。

甘利大臣 日本は、ものづくりの国と言われている。技術においては、世界に冠たるものだが、材料がなければ出来ない。しかも、日本の先端技術を生かしたものづくり、ハイテク素材、これに必要な資源のレアメタルは日本にはない。さらに、世界じゅうに広く分布していない、偏在をしているということがまたさらに厄介だ。
1つには、資源外交。円滑に民間が行えるよう政府として後ろ盾となる、あるいはいろいろな覚書や取り決め等を交わして民間調達がスムーズにいくように図るということ。 それから、供給途絶ということを考え、備蓄をしっかり確保すること。
リサイクルという切り口から見ると、例えば鉄鋼でも、鉄鉱石は出ないけれども建築物はいっぱいある。解体するときに出てくる鉄骨は、リサイクル資源として豊富にあるという、リサイクルという切り口。 それから、それがなくても別な材料を使ってそれができないかという代替材料の開発。
大まかに言って、この4つを基軸としてレアメタルの安定供給に資するようにしていきたい。

薗浦 レアメタルで、どうしてもぶち当たるのが中国だ。偏在性という点で、ある物質においては9割以上が中国産であるという現実。それから、やはり世界じゅうで中国が、買いあさる。いわゆる資源外交というものを、札びらと強圧的な態度でもってやっている一面もある。やはり中国対策を考えるべきだ。

甘利大臣 世界じゅうを回っていると、中国は政府丸抱えでこの資源の確保にかかっている。日本は、かつては民間任せだった。孤軍奮闘という絵図になってしまう。
相手国の信用も、国家が出てきているのとよくわからない1民間企業が来ましたというのでは、信用度合いが違う。だから、実際の商売は民間がやるが、後ろ盾として環境整備はやはり政府がついていかなければならない。
中国とやはりかなりぶつかる。まさに国のトップが出てきている。相当強烈な、具体的にいろいろこの場で申し上げるのはどうかと思うが、かなり強烈なやり方をやってきているのも事実だ。
日本の強みをしっかり発揮する。日本というのは、その国の自立を助けるやり方で資源外交をする。鉱山をそっくり買って、全部それを持っていっておしまいじゃない。付加価値が起こるような、それに関連した下流の産業の立地もアドバイスする。その国の自立を助けながらウイン・ウイン関係を築いていく。これは我々の得意分野。
同時に、やはり中国はレアメタル、特にレアアース大国であり、無視するわけにはいかない。中国との関係もしっかり構築をしていく。片方で競争しながら、片方で協調していく。
レアアースの協議もやっている。なかなか相手は乗ってこない。今まで何年に一度か開いていたレアアースに関する日中協議を軌道に乗せたい。

薗浦 ロシアのガスプロムで被害をこうむった日本商社の方と話をする機会があった。「いわゆる民間ベースの限界を我々は思い知らされた、やはりそこを超えたのは政治の力なんだ」と言う。政府の後ろ盾をやっていただきたい。
中国の話だが、昨年、自民党総合政策研究所の外交ビジョン研究会で、中国、レアメタルを取り上げた。総研の主任研究員の方々と行き、話をした。彼らは、例えば中国の環境対策というのは日本のためだ、だから日本は技術を提供すべきだぐらいのことまで言う。では、その一方で、レアアース含めた希土類を日本に優先的に輸出するような枠組みをつくってくれぬといかぬですよと言えば、それは国策でできませんということをはっきり言われる。
例えば、上海万博はもう参加表明してしまったが、上海万博に参加しますよとか、日本の環境技術を提供しようというときに、ただ単に出すだけじゃなくて、レアアースを半分よこせというぐらいのことをやってもいいのではないか。そういったものをやっていく考えというのは大臣にはあるか。

甘利大臣 中国は、私は毎年訪れており、あらゆるレベルで話をしている。個人的にはいい人はいっぱいいる。どういうわけか組織になると、そんな言い分が通るのかというようなことを平気で言う。御指摘のとおりだ。
今中国は、大気汚染あるいは水質汚濁、これが深刻なところに来ている。今までは、空はつながっているから、別にうちの空が汚れても大した影響はないと思っていた節があるが、それでも看過できないぐらい深刻になっている。ここへ来て初めて日本の環境技術が欲しい、日本もかつては公害に苦しみ、その中から技術を磨いてきましたけれども、それをくれないかと。
その際に、これは日本のためなんだなんという理屈も出るようだ。相当ずうずうしい、よく言うよというところはある。日本が基本的にはお人よしな国なんだと思う。どこの国もそれぐらいのことは平然とやるということを承知で外交はしなければいけないと思っている。
レアアースに関しても、余り露骨には言わないが、日中関係というのは、お互いがウイン・ウインにならなきゃならない、一方だけが勝つということではないんだからという話はしている。
自尊心の強い国で、プライドを傷つけないようにどう交渉を導いていくかというのはなかなか難しい。指摘をしっかりと頭に入れて、今後ともやる。

薗浦 大臣からリサイクルとか代替とかという話があった。現実問題、レアメタルというのは貴重、偏在性に加えて使われる量自体も大変少ない。なければ困るが、使われる量自体も大変少ない。例えば液晶テレビ1台リサイクルしても、1グラムとれるかどうかだ。
リサイクルが商業ベースに乗るかというと、なかなか民間任せでは、難しい。代替の物質開発が我が国の技術力、国情を考えると一番合っていると思う。方針を伺う。

経済産業省 御指摘のレアメタルの代替材料の開発だが、本年度から5カ年計画で約55億円をかけ、研究開発を開始した。
具体的には、埋蔵量の1カ国への集中度、需要の伸び、カントリーリスク等を勘案して、特にリスクが高いと考えられるタングステン、それからインジウム、それにジスプロシウムの3種類について、技術開発を開始した。
例えば、液晶テレビなどに不可欠なインジウムについては、埋蔵量が多い亜鉛を用いて、その酸化物である酸化亜鉛で代替できないかどうか、あるいはタングステンにつきましては、セラミックス系の材料で開発できないかどうかということで、技術開発を目指している。

薗浦 さらに、資源そのものを我が国がどうやって見つけ、また確保していくか。去年、大臣はアフリカに行かれた。衛星走査で調べるわけだが、これもまた日本の世界に冠たる技術だ。衛星走査をやって、現地の人たちにそれが解読できるのかというとなかなか難しい。
やはり政府として人を送らなければならない。アフリカに例えば経済産業省なり民間なりの人間を置いて、衛星解析を手伝うということはできないか。

甘利大臣 南アとボツワナに行き、資源探査を共同でやるという提案をした。これは支持をされました。衛星による資源探査に、日本は2つの手法を持っている。2つの種類の衛星、光学とレーダーで探査ができる。それの解析をしていくためには、相当人材も送り込んで、伝授していかなければならない。これはやるつもりだ。
そこまで含めて、解析ができるような人材の育成もお手伝いする。見つかったものについては、日本と共同で開発をしていくという提案をした。基本的にはこれが支持されている。具体的な作業を着実に進めていきたい。

薗浦 次いで事業承継の話をお伺いしたい。
事業承継税制が今度できた。ただ、株式のいわゆる承継に関して8割の猶予は、中小企業にとっては大変ありがたい。だけれども、個人商店はどうか。本当に助けるべきは、従業員が1人か2人で息子が継ぐというような商店の人たちではないか。
土地の8割減免もやっているが、上物とか動産も含めて、個人商店の方々への承継の優遇をさらに考えるべきではないか。

甘利大臣 未上場株式の8割の納税猶予を設けたのは、個人事業主には、今おっしゃったような事業資産、具体的に言うと土地の減免を8割までにした。いわばその横並びで、もうちょっと規模の大きいところに対して処置がなされていないということでやった。
個人事業主には、相続納税資金の融資制度、相続をするときの資金調達が大変ということで、この資金を調達する、その支援をする制度融資というのを創設する。
具体的には、今年10月中小公庫、国金が一緒になって日本政策金融公庫というのが発足する、発足と同時にこの制度をスタートさせる。あわせて、20年度の予算措置として、開廃業マッチングであるとか、あるいは専門家派遣を行う事業承継支援センターというのを全国に設置し、個人事業主における後継者不在問題への対応や計画的な事業承継に向けた取り組みというのを支援していく、大きく言えばこの2つが個人事業主に向けての新たな支援措置として追加される。

薗浦 運転資金に困っているところもいっぱいある。もう一歩進めて、お金を借りなくてもできるようなところまでいければいいかなと思っている。
それで、私は後継者がいないから、もうからなくて困っているというのは逆だと思っている。農家なんかもそうですけれども、もうかっている農家というのは息子さんが手を挙げて継ぐ。要はもうからないから後継者がいない。おやじのやっている商売がもうかって将来もバラ色だということになれば、息子さんは喜んで後を継ぐと思う。ですから、後継者をつくるのに税を突っ込むんじゃなくて、今やっている商売がいかにもうかるようにするかが大事だ。
そういう意味では、事業承継の担い手となるような新産業の創出ということもこれから大事だ。新しい産業をやるときに何が一番困るかといったら、商売をやって物をつくったのはいいんだけれども、売り先がない。いわゆる個人のレベルで販路開拓ができない。その販路開拓作業を、例えば今団塊の世代の方々で一線の営業マンをやられていた方々がどんどん退職される、そういう方にお手伝いをいただいて、例えば全国、世界各地でもいいですけれども飛び回っていただき、そういう販路の開拓の手助けをしていただくということも、これまたありかなと思う。そのような施策は、考えているか。

経済産業省 いろいろな課題がある。大企業と中小企業、都市と地方、農林水産業と商工業をどう結びつけるか。こういうつながり力を強化し、もうかるような仕組みをつくっていきたい。
具体的には、経営力向上を支援するため、地域連携拠点を全国に200から300カ所整備したい。itを活用した財務会計の導入促進とか、新現役のような方にコーディネーターとしてお越しいただく、直接中小企業に派遣してお手伝いいただくなど、新たな商品とかサービスの開発、あるいは新たな販路の拡大、開拓を支援していきたい。

薗浦 最後に、下請いじめというか、運賃転嫁の話をしたい。
たとえば、今、東京―大阪でトラック1台丸々運んで、大体運賃が62000円ぐらいしか取れませんという話を聞く。人件費を払って、油を払って、高速代を払って、もろもろ考えたらほとんど残らぬという話を聞く。原油が上がったり、材料が上がったりで、下請けは価格に転嫁をしなきゃならないがなかなか出来ない。転嫁ができるような枠組み考えているか。

経済産業省 下請取引との関係につきましては、下請法で公取とも協力しながら厳格な運用をしていく。加えて、ガイドラインを今つくっている。現在、8業種だ。
お互いがウイン・ウインの関係になるような、そういうガイドライン、ベストプラクティスをつくる。これを周知して、なかなか親会社に言えないわけなので、環境整備して、料金の適正化、転嫁のしやすさ、そういうふうな環境整備に努めていきたい。


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